私の徒然草

この書き留めは己を見つめ直す反面教師

エジプト ピラミッド - 2009年11月地中海にて(5)

三つのピラミッドとスフィンクスを見る。

 


あの時代にこれだけの壮大な宇宙観を持った古代エジプトに畏怖の念を覚える。

 

エジプト国立博物館ツタンカーメンのマスクを50センチ以内の距離で見る。

 

 

今でも色彩豊かな素地、精密な技術、その細工、どんな人々によって支えられてきたのか?


古代奴隷制はどのように作用したのか?

 

征服先の国から持ち込んだのは単に物質的なものだけでなしに技術、文明をも略奪してきている。


丸こと取り込み自分の物と同化させ、上澄みのみが残ってきたエジプト。

 

唯、強力なリーダーが消えた時、その流れは止まり、淀み、形骸化した物だけが土に埋もれ、ローマ人にサラセン人に移行している。

 

何時の時代も強靭な個性のリーダーが新しい局面を開いている。


スフィンクスの鼻はナポレオンによって削がれたとガイドが説明していた。

 


ガイドによれば、ナポレオン曰く“おまえは何千年もそのまま偉そうにしている、俺が変えてやる”と鼻を削いだそうだ。エジプトの多くの彫像が鼻を削がれているが、その原点はなんだろうか?


エジプトは軍事革命により民主化を図ったが、歴代の王制から軍部に変わっただけで、米国が奴隷制を廃止した折に、奴隷は何をして良いのか分からず、流浪の民になった例に漏れなく、働き場所や時を得ていない民が受けた恩恵は何だったのか?

 


この国は普通の国になるのに、後200年はかかるとツアーグループの一人が喝破している。民意がない。


ハイスクールまで無料でも、本がべらぼうに高く、学生は休みに働いても本代を稼ぐ事も出来ない。

 

若年層の失業がこの国の火種になる事は間違いない。